
今日のテーマは、「料理の仕事。自宅料理教室の先生の未来を語ろう!」です。
子育てママにとっては、子どもの成長とともにあなたの仕事も成長していくことができたらいいですよね?
一部の大手企業を除いては、日本の企業はまだまだ子育てママにとっての労働環境は、ママたちにとっても納得のいくものではありません。
先日、お話した先生は今年で自宅料理教室歴10年以上のベテラン先生です。
中学生と小学生の二人のお子さんのママでもあるのですが、彼女のこれまでの道のりにこそ、自宅料理教室の先生が子どもとともにご自身の仕事も成長させていけるモデルケースのひとつだと感じましたので、今回ご紹介させていただきましょう。
■自宅料理教室をはじめたきっかけ
まず初めに、彼女のこれまでの道のりを簡単にご紹介しましょう。
元々は、外に勤めに出ていたのですが、どうしても料理の仕事がしたい!との思いをかなえるために、10年勤めた会社を辞めて専門学校で 勉強したそう。
それから、自宅で念願の料理教室をはじめたのです。
でも、初めのうちは会社員時代に親しかった人たちしか、習いに来なかった…
ですから、趣味の延長といった方がいいような状態だったのですね。
はじめた当初は、月に1回料理教室を開催することができるかどうか、だったそうです。
でも、誰でも初めからたくさんの生徒さんを集める教室なんてできるはずありません。
こういった小さな一歩を大切にすることが大切なのです。
そして、子どもが幼稚園にあがると、ママ友たちが集まるようになってきました。
次に、小学校にあがると、さらに輪が広がっていったのです。
彼女は言います。
「自分は子どもたちの成長に伴った自然な形で仕事をしたかったから、家族との時間、自分の時間を最優先にして、その空いた時間を使いながら自宅教室を経営してきました」。
「自分が嫌だったのは、子どもたちが幼稚園や小学校から帰ってきた時に、ママが家にいないこと。子どもたちを鍵っ子にするくらいなら、やらない方がいいと思っていました」と。
ですから、彼女は、「私は、正確に料理教室何周年というのが、わからないのです」、と言って笑います。
■料理教室の仕事を成長させる
その後、彼女は自宅教室をビジネスとして成長させていきます。
小学校の中学年くらいになると、だいぶ子どもたちも自分自身の世界を創りはじめますから、それにあわせてママも少しずつ変化していくのですね。
そして、積極的に教室レッスンの宣伝を行うようになりました。
ちょうど、スマホが急速に普及してきた時代の波と波長を合わせるような成長だったのでしょう。FBなどを通じて、自宅レッスンの内容などの情報を発信していったのです。
あわせて、近隣のママたちとの交流も積極的にこなすようにして、口コミでの集客が成功していきました。
そんな彼女ですが、最初からすべてがうまくいったわけではありません。
というのも、生徒さんの数は増えたのですが、利益が伸び悩んでしまったのです。
自宅料理教室は、生徒さんからのレッスン料が収入の柱になります。
ですから、まずは生徒さんの数を増やすことが一番大事なことになります。
実際のレッスンを行う際には、自宅キッチンの状況に応じて、適正な人数というのがあります。
これは、各先生の状況によって違うとは思いますが、おおよそ4-8名程度になる場合が多いですね。
彼女の場合は、生徒さん4-6名でのレッスンがその品質を維持するためには、最適だったのですが、口コミで集まった方たちの都合にあわせてしまったため、時として生徒さん2-3名でもレッスンを行っていたのです。
すると、レッスンに使用する食材の材料費がかさんでしまう結果となってしまいました。
これはどういうことかというと、例えば、大根を使う場合、基本レシピで1本の大根から6名分の材料がとれるとすると、生徒さん3名では半分が余ってしまいます。
でも、生徒さんからいただくレッスン料は3名分でしかないので、材料費が2倍になってしまうことになります。
ですから、生徒さんが増えて、レッスンは忙しくなったにもかかわらず、利益は減ってしまうことになるのです。
同時に、少ない人数でのレッスン回数が増えてしまい、自分自身が新しいレッスンメニューやレシピを考えたり、試作したりする時間が取れなくなる弊害まで出てしまったのです。
いわゆる、貧乏暇なしの状態ですね。
困った彼女は、以前のように4-6名でのレッスンに戻すことにしました。
たとえ、全体の生徒さん数が減ったとしても、1名あたりの利益が適正であれば、健全な経営ができます。その方が、生徒さんにとっても、先生にとってもいいことは間違いないですね。
■新たなビジネスチャンスのために
自宅料理教室が軌道に乗り出すと、彼女には新たな問題が発生してきました。
それは、自分一人では、だんだんと仕事の手が回らなくなってきてしまったのです。
先生が一人でできる仕事量は自ずと限界がありますよね。
彼女の自宅料理教室は、評判を呼び、徐々にいろいろな新たな仕事の案件が舞い込むようになってきました。
たとえば、地域イベントで料理教室のワークショップをやって欲しい、というオファーがくるようになったのです。
最初は、自分一人でワークショップをまかなっていたのですが、時として規模の大きなイベントにも声がかかるようになると、どうしても自分一人では対応するのが難しいことがあります。
やむなくお断りをしなければならないケースもあり、内心忸怩(じくじ)たる思いがあったといいます。
ビジネス的には、チャンスロス(機会損失)ですね。せっかくの仕事の機会を逃してしまう、ということです。
彼女は、知り合いの先輩起業ママから知恵をもらって、インストラクター養成講座をスタートすることにしました。
これは、自分が教えている料理やお菓子の技術、知識を教える講師を育成するということです。
これにより育成した講師とは、自宅教室のアシスタントをお互いにサポートしあうことで、今までより多くの生徒さんを対象にしたレッスンを新たに開発することができるようになりました。
また、先のようなイベントにも2-3名の体制で臨むことで、規模が大きいイベントにも出展することができるようになったのです。
そして、今では行政と企業がタイアップして開催する大きなイベントにも、料理実演のない講師という立場でのオファーを受けています。
さらには、企業のホームページの壁紙用の料理画像素材を提供したり…、と、どんどん仕事の幅や種類が広がってきているのです。
こうやって、最初は自分一人で自宅料理教室からスタートした彼女の仕事は、少しずつ規模も数も成長していったのです。
■あなたのビジネスを成長させるとは?
仕事というのは、時として自分が考えているよりももっと多くのいろいろな経験をすることができるのです。
今回、ご紹介した先生は、子どもの成長にあわせて少しずつご自身も仕事の幅や種類を広げてきました。実際に、こういった先生はすごく多いのです。
彼女にインストラクター養成講座のやり方を教えた先輩起業ママは、ママ・フォトグラファーです。
彼女もまた、これまで多くの後輩ママ・フォトグラファーを育成してきた経験を持っています。
最初は自分の子どもの成長過程をカメラで撮りたい!という一心ではじめています。それが、いつしかビジネスになり、さらにどんどんと成長してきたのですね。
ですから、あなたにもこれから無限の可能性があるのです。
自分一人からはじめて、料理家になる、そんな夢を実現することもできるのです。
自宅料理教室の先生には、自分自身の成長を通して、こういったビジネスチャンスを生み出していくという醍醐味を味わうこともできるのです。
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いかがでしたでしょうか?
では、大切なポイントをあらためてまとめておきましょう。
【まとめ】
・自宅料理教室をはじめたきっかけ
・料理教室の仕事を成長させる
・新たなビジネスチャンスのために
・あなたのビジネスを成長させるとは?
さあ、あなたも自分自身の未来を考えてみましょう。