
今日のテーマは、「料理教室の生徒さんの心をグッとつかんで離さないレッスン術」です。
あなたが自宅キッチンで料理教室をスタートしたら、一番力を入れていかなければならないことが、レッスンの品質を向上させることになります。
料理教室の肝心かなめは、そのレッスンにあります。
ですから、どうやったら生徒さんが満足いくレッスンを提供していけるのか?と真摯に向かいあうのです。
あなた自身が知識やスキルをアップさせていくことはもちろんですが、生徒さんがどうしたら満足してくれるのか?も同時に考えていきましょう。
そこで、今回は生徒さんに満足してもらえるレッスンを行うために、あなたが考えるヒントをいくつかお伝えさせていただきましょう。
あなたの料理教室レッスンをもっと魅力的にするには
「今日のレッスンで作るヤンニョンジャンとチヂミの試食が最初に出てきて、その味を知れてこれを作るんだ、とワクワクしました!」。
これは、先日開催した韓国料理教室に参加された生徒さんからいただいたアンケートの一部です。
このレッスンでは、これから作る料理をレッスンの冒頭に生徒さん全員で試食するのですね。
そして、ワクワクした気持ち、その感動体験をそのままレッスンにつなげていくのです。
生徒さんは先ほどの美味しかった記憶を持ったまま、レッスンに入っていきますから、集中モードがずっと継続していき、結果としてその満足度は高いままなのです。
さらに、このレッスンでは、生徒さんが作ったヤンニョンジャンをきれいな小瓶に詰めて、お持ち帰りしてもらっています。
料理教室で自分が作ったヤンニョンジャンを、自宅で子どもや家族にも食べてもらうことがその狙いです。
ママが料理教室で作ってきたヤンニョンジャンで、家族の食卓にも楽しい会話の花が咲くのは、あなたも目に浮かぶのではないでしょうか。
きっと次のレッスンにも、また行こう!となるはずです。
このようにあなたの料理教室も、生徒さんに喜んでいただく仕掛けをいろいろ用意することが大切なのです。
生徒さんがあなたのレッスンに通う理由はひとつではありません。
もちろんお料理やお菓子、パン作りを習いたい、というのが本質的な願いですが、その他にも、
・料理教室の雰囲気が好きだからとか、、、
・最近落ち込むことがあったので、今日は気分転換したい!とか、、、
料理教室体験を通じて、何らかの問題解決をすることが、本当の意味での願いになるのです。
ですから、生徒さんの気持ちのどこにフックするか?させるか?をいろいろと考えてみましょう。
それと、レッスンに魅力的な特典を付けることも生徒さんの満足度をあげる大切なことになります。
人は誰でもおまけが大好きですよね?
先の例でいえば、自分で作ったヤンニョンジャンを小瓶で持ち帰る、ということです。
でも、適当な特典では生徒さんの心を掴むことはできません。
ここでのポイントは、持ち帰ったヤンニョンジャンを子どもや家族と一緒に楽しむということ、なのです。
あなたのレッスンでは、いったいどんな特典を考えられるでしょうか?
あなたにしかできない究極のレッスンとは
自宅料理教室の先生もその規模は様々。
ですから、業界トップクラスのすごい先生にできることと、まだあまり生徒さんが多くないステージだからこそできることは異なりますよね。
すごい先生は個別のサポートを手厚くするのはよほどの高額レッスンでないと難しいです。
高額のレッスン料を払える人はそれでいいのですが、そんな人はほんのひと握りじゃないでしょうか。
なので、ここにあなたにもチャンスがあるのです。
それは、ズバリ、生徒さん個別のサポートをしっかり行うレッスンを提供することになります。
料理作りやお菓子作りに大きな悩みを抱えていて、長年解決できない人が一番必要としていることは、調理のノウハウやテクニックなどではなく、徹底した個別サポートだったりすることも意外と多いのです。
つまり、今のあなたにできることを求めている人がいる!ということなのです。
ですから、あなたはあなたのことを求めている生徒さんにしっかりと向きあってあげてください。
そして、ここにいるよ〜!私ならできるよ〜!という情報発信をして、あなたを必要としている人に気づかせてあげるようにしましょう。
生徒さんに成長の階段を作ってあげる
あなたのレッスンに来られる生徒さんは、いろいろな方がいらっしゃいますよね。
人一倍、生徒さん思いの先生に限って、生徒さんの「先の先」を考えて、ともすれば生徒さんを置いていったレッスンをしてしまうことがあります。
5段階のレベルの1か2の位置にいる生徒さんに対して、いきなり4とか5のレッスンを提供してしまうと、生徒さんはこの差についてこれず、いつの間にか置いてきぼりに…。
これって、料理教室の先生と生徒さんのギャップあるあるなのですね。
なので、そんな時は「生徒さんを追いつかせましょう」。
でも、どうやって追いつかせればいいの?とあなたは思いますよね。
そんな時の解決策としては、「とりあえず一回欲しいものをあげる」ということになります。
具体例を出してご説明しましょう。
「今度の子どものバースデーパーティーにママ手作りのケーキを作って、お祝いしてあげたい」生徒さんに、「はじめてでも失敗しないで、ふっくらと仕上がるスポンジケーキの作り方」のレッスンを行うケースを考えてみましょう。
スポンジケーキにはじめてチャレンジする人が失敗するのは、だいたい「膨らまない」と「ダマになってしまう」ことが多いですね。
膨らまない原因は、卵の温めかたが十分でないまま泡立ててしまったり、そもそも卵の泡立て方が足りていなかったり、反対に卵を泡立てすぎてしまった…、などです。
ですから、それぞれの失敗の原因となるような作業のポイントを、あなたが行うなどして、なるべく生徒さんのリスクを減らしてあげるのです。
本来は、こういった一つ一つの作業のポイントをしっかりと生徒さんに習熟してもらうことが大切なのですが、まずは先にケーキ作りという成功体験を積ませてあげることにフォーカスするのです。
すると、生徒さんも自然と次のステップへ移行していきます。
即ち、先生と一緒だとちゃんとできるけれども、自分ひとりだとうまくいかない…、根本的な作業のマスターには至っていないと理解していきます。
ここで「スポンジケーキ作りの失敗原因は何か」という段階に到着することになります。
このやり方、一見効率が悪そうに思えますが、「長期で生徒さんと付きあう」という観点で見るととても効果的な方法になります。
生徒さんの課題クリアのために「先」まで考えた「階段」が、そのままその後のレッスンでのサポート内容になっていきます。
生徒さん自身も、一つ一つ理解し、作業をマスターしながら進むことができるので、確実に前進しているという感覚を持つことができるようにもなります。
なので、結果的に満足度を上げながら生徒さんと長期でお付きあいすることができるようになるのですね。
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いかがでしたでしょうか?
では、大切なポイントをあらためてまとめておきましょう。
【まとめ】料理教室の生徒さんの心をグッとつかんで離さないレッスン術
・あなたの料理教室レッスンをもっと魅力的にするには
・あなたにしかできない究極のレッスンとは
・生徒さんに成長の階段を作ってあげる
さあ、あなたも自分なりの魅力的なレッスンを考えてみましょう。