
今日のテーマは、【料理教室の先生のためのレッスンの作り方】です。
あなたは日々のレッスンメニューをどのように作っていますか?
自宅料理教室の先生は、あなたが好きなようにレッスンメニューを企画、開発することができますよね。
あなたの得意なメニューや調理の仕方を教えるわけですが、その際に外してはいけない、押さえておいて欲しい大切なポイントがいくつかあります。
今回は、その重要なポイントについていくつか説明させていただきましょう。
■レッスンでは価値をきちんと伝えよう
今の時代はだんだんと価値を伝えるのが難しくなってきていると言われています。
これはどういうことかというと、インターネットの普及により、世界中いつどこにいても自分の欲しい情報が簡単にスマホなんかで手に入るようになっているからです。
ですから、これまではごく一部の人しか知らなかったような個別の情報でも瞬時に手に入る状況においては、誰もが疑似体験することができてしまうのであんまり驚かなくなってしまったということなんですね。
楽しみにしていたテーマパークのアトラクションの内容があらかじめ分かっていたら、興味も半減してしまいますものね…。
では、この価値をどうやって伝えていったらいいのでしょうか?
少し掘り下げてみていきましょう。
ここであらためて、生徒さんが料理教室に通う理由を考えてみましょう。
世の中にあるたくさんの料理教室ですが、それぞれ特色がありますよね?
料理教室に通いたいと考えている生徒さんは、この特色をみてどの教室にしようかと決めているわけですね。
ここに料理教室の各レッスンに通った生徒さんに実施したアンケート結果がありますので、少しご紹介しましょう。
1.料理上手になりたい!
これまで自己流だったので、料理をきちんと学びたいという方やちょっとしたコツを学んでみたいという方。
2.得意料理を増やしたい!
いつもアイテムがマンネリしているので、いろいろな料理を覚えて、レパートリーを増やしたいという方。
3.家族を喜ばせてあげたい!
ご主人が好きな和食を学んで喜ばせたい。子どもと一緒にお菓子つくりをしたいという方。
4.おもてなしやテーブルコーディネートを勉強したい!
友人を招いて、ホームパーティを行いたいので、おしゃれな雰囲気でおもてなし料理を振る舞いたいという方。
5.料理好きな仲間と出会いたい!
料理が好きなので、とにかく同じ価値観を共有できる仲間と分かち合いたいという方。
これらはあくまでも一例ですが、生徒さんの生の声です。
このような生徒さんの望みに対して、あなたはどうやって応えていけばいいのでしょうか?
その答えこそが、「価値を提供する」ことに他ならないのです。
価値を提供するってどういうことなの?
これをあなたに分かりやすく説明しますと、「生徒さんが期待している以上のことを与えるということ」です。
例をあげて説明しましょう。
想像してみてください。
季節は3月はじめのまだ肌寒い頃です。
これからのシーズンのレッスンに向けて教室に春の装いの飾りつけをして生徒さんをお迎えしたら、いかがでしょうか?
入口には若草色のレースカーテンを飾り、キッチンのテーブルには春の菜の花をイメージした黄色い華やかなデコレーションを。
さらには、桜の小枝も用意してみたら、雰囲気もあがりますよね。
このレッスンに通ってきた瞬間の生徒さんの表情を想像してみてください。みんながステキな笑顔ですね♪
この笑顔こそが、あなたが提供すべき価値なのです!
生徒さんに喜んでいただくための「おもてなしの心(ホスピタリティーマインド)」とも言えますよね。
私たち日本人の心なんて、最近は言われていますが、日本人だけじゃなく、世界中すべての人が生まれつき持っている心だと思います。
■価値を伝えるために大切なこととは?
このように生徒さんにとってのレッスンは、「日常の中の非日常体験」であることが重要です。
これはどういうことかというと、わざわざ料理教室に通うということは、ただ単に料理を習いたいという欲求だけではなく、それ以外の価値を求めていらっしゃるからなのです。
特に、自宅料理教室を選ばれる生徒さんはこの傾向が強いようです。
大人数で行う大手の料理教室では飽き足らない人とも言えますが、和やかなアットホームな雰囲気の中で料理を楽しみたいという方や同じ悩みを持つ仲間を探して通うという方も多くいらっしゃいます。
あなたもそうだと思いますが、子育て中は特に悩みが多いのも事実です。
いろいろな人の経験を聞きながら、自分なりの解決策を見出すということもありますよね?
例えば、離乳食をなかなか食べてくれない子にどうやって作ったら食べてもらえるようになるのか?というテーマであれば、いろんなママのこれまでの経験が役に立つと思いませんか?
こういった同じ悩みを持つ人同士は価値感が同じですから、お互いの経験を披露しあううちに新たな気づきがあり、その問題の解決に結びついたりということが起こってきます。
ですから、あなたはそういう同じ価値観を持った人同士が集まるようなレッスンを開発していけばいいのですね。
もちろん、そのためには「あなた自身が料理を追及し続ける」ことが大事になってきます。
料理教室の商品はあなた自身が教える料理とレシピそのものですから、この基本が十分に魅力的でなければ、生徒さんにも伝わりませんし、共感も生まれてくることはないと思います。
このため、このような生徒さんの望みをかなえるためには、レッスンの時間以上にそれを開発する時間や手間が必要となってくるのですが、これはレッスン開発の基本になります。
まずは、あなた自身が料理を楽しむことができていることが大切ですから今一度、自分自身に確認してみましょう。
■あなたのレッスンは問題解決の処方箋である
このようにあなたのレッスンで得られる価値は、生徒さんひとりひとりで感じ方が違います。
であれば、ひとりずつ違う価値を提供することが必要になります。
そのために、あなたがしなければならないことは、「生徒さんひとりずつのカルテを作る」ことになります。
具合が悪い時に病院に行くと、必ずひとりずつのカルテをお医者さんが作ってくれるのですが、考え方はあのカルテとまったく一緒です。
このカルテを作って、ひとりずつ個別にどのような価値を提供できるか、どんな悩みや問題を抱えているのか、を把握していくことで今日のレッスンに参加してくれた生徒さんに次回のレッスンに参加してもらうことができるようになります。
その生徒さんが興味を持っている価値感を刺激するようなレッスンを開発して、告知するだけでいいのですから、それほど難しいことではないのは理解いただけましたでしょうか。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
いかがでしたでしょうか?
大事なポイントをあらためておさらいしておきましょう。
【まとめ】料理教室の先生のためのレッスンの作り方
■レッスンでは価値をきちんと伝えよう
■価値を伝えるために大切なこととは?
■あなたのレッスンは問題解決の処方箋である
さあ、あなたも今できることからはじめてみましょう!
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